やましいたましい

音楽を中心に服、本、生活の話題など

おどるシンガーソングライター2

人間は、自分の想像出来ることはすべて実現出来るそうである。マジか。じゃあそれを聞いて、それじゃオレも!なんて軽い気持ちでポジティブになれる人などはたしているのだろうか。まぁいるんだろうけどね中には(そういうおめでたい考えもすきっす)。でも、多分たいがいの人はそんなことはないだろうと思ってる。まぁそういう優れた人は中にはいるんだろうと、およそ自分とは関係ない世界の話だと思ってる。なぜそう思えないのか。なぜなら、たいがいの人は日々疲れているからだ。なぜ疲れているかというと、うまくいかないからである。あとちょっとというところで商談がダメになったり、あんなに好きだったはずの彼とは雲行きがあやしくなり、せっかく洗車した車も雨にさらされ、わざわざ来たのにカキフライ定食は売り切れているのである。そういう日々の連続にたいがいの人は疲れている。だから、たまに思いのままことが運んでも、まぁ「たまたま」のことだろうとやり過ごしていく。実はこの「たまたま」のパワーってのがすごいんだと、真心ブラザーズの倉持くんが言っているんだけど、話がそれるのでまたの機会にします。
というわけで、たいがいの人はうまくいかない日々に疲れ、時にはうんざりもしている。

このプロモでの永積タカシ本人のパフォーマンスは、まさに適当である。いんちきP-FUNKみたいな衣装で、どっかで見たことある、かろうじて覚えてるようなウル覚えの踊りを混ぜながら、かなり自由に踊っている。その型のはまらなさ加減がいいと思った。音楽自体もその自由な空気がながれてていい。ベースなんかグッと来ます。型にはまらないってことは、なにも奇抜なリズムやコード進行でやるってことではないと思う。ここすごく大事なことだと思ってます。

その永積タカシも、またうまくいっていない。人ひとりも幸せにできないことに、なんて言ったらいいかわからない自分に、行き先のわからない不安にかられている。ただ永積タカシは「光と影」をみにいこうぜ という。光だけじゃなくて闇も。
6月某日の夜このプロモを見つけた時、とまらなくなり、深夜3時過ぎまでリピートし続け涙したことをここに記す。でも翌日8時には職場で黙々と働いてたオレってどうよ。

人間は、自分の想像出来ることはすべて実現出来るそうである。
好きなひとに、すなおに好きっていったり、大事なものをかみ締めるように想う気持ちは、まだかろうじて残っているようです。

あいのわ

あいのわ