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ジャミロクワイの新作〜rock dust light star〜

どうやらわたしはジャミロクワイを誤解してたようである。
ジャミロクワイが”When You Gonna Learn”でアシッドジャズ界からでてきた当時、仲間内ではスティービーワンダーに似てるという声がほんと多かったし、雑誌でもよく引き合いに出されてた。そんな中「うんにゃ、似てない。似てるの声だけ」とひたすら意固地になってたわたし。そういいながらも何度も確かめるように聴くうちにはまっていって、結局ヤングディサイプルズ(でも当時革新的だったのはこっち)より、オマーよりもぜんぜん聴いてたような気がする。ていうか聴いてたな(キリ!)
ところがその後、その流れで出したファーストアルバムで、こんどはほんとにバケの皮がはがれてしまったようで、なんだか少しがっかりし、その後タイアップとなったフェラーリのロゴをモチーフにしたジャケットのアルバムの頃には、どんどんおしゃれになっていくサウンドに、ほとんど興味すら失っていったわけで。なんだかどうやら、いちばん期待してたのはわたしだったのかもしれないなんて、そのぐらいひとしきり失望していったようなメモリー(おもひで)がござりまする。
あとは、新作が出るたびになんとなく聴いて、まあ今回はこんなかんじなのかと、聴き流すというような具合で、今作もそんなかんじで聴いたんですけど、そしたらびっくりしたわけです。
なにしろまず、うすい!!なんか全体的に。ひさしぶりに聴くジャミロクワイだったからか、とにかくそんな印象。「ジャミロクワイってこんなかんじだったっけ」っというほど、わたしのジャミロクワイの印象からはかなりかけ離れている。でもそれがよかった。わたしのへんな偏見がすっと消えてすなおに聴けた。もうスティービーワンダーの影は声にすら微塵もないが、いいじゃない!わたしはすこし誤解してたとおもう。ジャミロクワイはバンドなのだ。今までジャミロクワイ=ジェイ・ケイという印象しかなかったのだが、バンドサウンドがぐいぐいきてる。きてます!きもちいいぐらいに。ベースとかすんごいいいですね。気持ちいい〜。
初期の政治的な姿勢も、なんか背伸びしてるかんじも、若気の至りだったんだねー。すなおにスッと出してみればこんなにいいサウンドつくれるんだ。シンプルでのれるいい音楽ってのはこういうものだという典型。さらにファンクっぽい曲はスライの顔さえみえるよ。
つい最近車検から返ってきたばっかりのわたしのいとしの車でドライブしよう。この夜の寒空を突っ切るように高速でもぶっぱなしたい。そんな時はこのジャミロクワイの新作がジャストで響いてくるにちがいない。
”ほかのじゃヤ〜ヨ〜♪ ほかのじゃヤ〜ヨ〜♪”
はい、すいません。





ロック・ダスト・ライト・スター

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