やましいたましい

音楽を中心に服、本、生活の話題など

今週のお題「心に残るプレゼント」

こんな真夏のド真ん中に口にするのもハバカらないであろうが、本当にそうだからしょうがない。わたしがおもい返してみて、じわっと頭に浮かぶ「心に残るプレゼント」は、真冬にこそふさわしいベージュ色のダウンジャケットである。もう十数年ぐらい前に、当時付き合ってた彼女からもらったものだ。しかしわたしは当時そのダウンジャケットが気に入っていなかった。もしかしたら顔にも出ていたのかもしれない。なぜなら当時のわたしは赤やら紫やら、時にはトリコロールカラーなどの派手な服装を好んできていたので、なんかベージュのシンプルなダウンがすごく地味にみえて、ダサい服にみえたのだ。だからわたしは実際彼女の前でも数回ぐらいし着てなかったとおもう。それでも特に彼女はそのことについては何もいわなかった。
だけどあれからずいぶん年を重ねて、今さら気づいたわけじゃないけど、あれはいいダウンジャケットだった。当時の彼女はわたしよりもうんとハイセンスだったんだということ。そして、そんな彼女はわたしには「もっとこういう服を着てほしい」という懇親の願いもあったんだということ。しかし当時の「自分の価値観の中でしか生きることができなかった」わたしには、その彼女のおもいを受け止める余裕すらなかった。それどころかむしろ「服とかもらうと困るよね、気に入らないことがあるから」とすらおもっていた。
だから毎年冬になり、12月のにぎやかな街の服屋で、かっちょいいベージュのダウンなんかを見かけたりすると、なんともいえないやんわりとした後悔がどこからともなくわいてきたりする。
そして、たいしていい別れ方じゃなかったけど、いま彼女が、それこそ彼女と同じくらいセンスのいい相手と、楽しくやっててくれたらいいなとおもう。別にこのおもいなんか届かなくてもいいけど、ほんとにそうであってくれてほしい。あんまり人に対してそんなことおもう方じゃないけど、ほんとに心からそうおもうのだ。




ACOちゃんが活動再開してからのはじめてのアルバムを出すみたいです。また前みたいなすばらしい音楽を届けてほしいです。




哀愁とバラード

哀愁とバラード