やましいたましい

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ジョン レノン再考



もう何回目のブームか分からないが、最近またジョンレノンを聴いている。
週末に北千住の駅ビルをウロウロしていた時に、どこかのショップからか流れてきたのを、たまたま耳にしたのがきっかけなのだ。あまりにも久しぶりで、はじめ聴いたときは、ああ知っている曲だとはおもったが、いったい誰の音楽なのかはさっぱり分からなかった。ほどなくジョンレノンの「 Watching the Wheels」だと気づいた時には、あまりの意外な答えに自分でも驚いた。なにしろいい曲だし、すばらしい音楽だとおもった。ジョンレノンというあまりにものビックネームだけに、逆にここまで客観的に評価出来る機会あったのは、むしろはじめてだったかも知れない。やっぱりジョンレノンはいい曲を作る。しかもいい声。さらにポテンシャルも高い。全くもって売れるわけですよ。なんかちょうビックネームに当たり前のことばかりであれですが。
わたしにとっての優れた音楽というのは、聴くたびにそのつど新たな魅力を発見出来たりする、ある意味1つの魅力ではない多面的な魅力があるものだったりする。ジョンレノンもやはりそういった面があり、わたしがこれまで幾度か聴きなおす機会があった時も、そのつどあたらしい魅力を発見したきた。前回のわたしのジョンレノンブームから、今回聴きなおすまで、どれだけ時間が経ったろう。結構な時間があいているわけですが、その間にわたしに起こった音楽リスナーとしての大きな変化は、ブラックミュージックを相当聴くようになったことである。それまでブラックミュージックのどっしり腰の入ったベースラインや、ぶっといグルーブなどは、どちらかというと神経質っぽいUK好きのわたしにとっては、むしろ敬遠したいかんじがあったが、いまとなってはどうですか、ぶっといベースラインやグルーブなどは、むしろそうこなくっちゃこまる。それじゃなきゃ聴けないっていうぐらいのかんじになってしまった。そんなブラックミュージックに完全に侵されたわたしの耳にも、今回ジョンレノンはバッチり響いた。かっこいいですよ。かっくいー。
ジョンレノンを聴きなおしてあらめておもうのは、歴史的衝撃作のジョンたま(ジョンの魂)や、ひまじん(イマジン)などの、精神的概念とはまた別に流れにある、一貫して続いている彼のブラックミュージック対する憧憬である。ちょうどビートルズホワイトアルバムあたりに確立してはじまり、それはダブルファンジーまでずっと続いている。音楽ファンとして、リスナーとしてのブラックミュージックへの愛情が自身の曲にあふれている。それはわたしが初めてジョンの音楽を聴いた時からずっと感じてた、ドラムの独特な音のプロダクションや、極めてモノクロなサウンドのイメージが、あの時わたしが異様にかんじてた雰囲気が、いまではすんなり理解できる。それはちょうど同じころ、白人がやるソウル、プラスチックソウルと呼ばれおもしろい地位を築いていたデビットボウイともまた違う、まさにジョンならではのサウンドを確立していたんだなと今更ながらもおもうわけです。やぱりかっこいいよ。マジで。
そんな気持ちでまた久しぶりにジョンたま(ジョンの魂)聴けば、ドラムのスネアから、ハットから、音の隅々まで彼のおもいが伝わってくるようで、最後曲「GOD」の彼の心の叫びとともに、わたしの心も爆死し果てるのであった。そんな至福の夜。




PLASTIC ONO BAND

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ダブル・ファンタジー ?ミレニアム・エディション?

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