やましいたましい

音楽を中心に服、本、生活の話題など

テレビばかり観ている

今週のお題 笑顔のもと
このところテレビばかり観ている。
まずは家に帰ったらごはん。冷凍しといた茶碗一杯分のごはんをレンジで解凍し、漬物とか、海苔の佃煮とかありあわせで食べる。震災でなにかと不自由な生活を強いられた時から、この質素な食事は続いている。それからはテレビ。っていうかニュース。そのチャンネルでニュース番組をやらなくなると、他のチャンネルに切り替えて、ニュース番組のはしごをする。とにかくわたしは、このわたしの人生でこれ以上なかったってくらい今テレビを観ている。これ子供だったら完全に怒られてるよ。おかあさんとかに。「テレビばっかりやめなさい!」ってね。おかげでずいぶん詳しくなった。まさかこんなに原発にくわしくなるとはおもわなかった。みなさんそうだとおもうけど、身の危険を感じる地域の方たちは、特にみんなそうなんじゃないだろうか。学生のとき勉強してもいまいちピンとこなかったことまでが、いま頭にスイスイ入ってくる。結局くわしくなったところで、異常に過敏になるだけなんだけど。とことんまでやっている。
ガソリンが無くなって、スタンドには連日100台以上列をなして並んだ。そしてそれが落ち着いたらこんどは水だ。わたしの住んでいる地域はまだ水道水の勧告は出てないが、福島県のある地域は、大人も飲めないぐらい汚染されてるらしい。水を飲むなと言われたらいったいどうすればいいのだろう。いまその地域のひと達はどうしてるんだろう。おととい久しぶりに首相の会見があったが、ただの現状報告で、この人ほんと首相なのかとあきれた。同じようにおもっている人もいるとおもうけど、一所懸命やってるのはわかる。しかし申し訳ないけど、能力が無いのは分かったから、もういいかげん降りてほしい。それか、もう辞めるつもりで政治生命かけてやるといってほしい。だったらなんかもうちょっと期待できそうだけど。ミネラルウォーターのペットボトルに争うように群がる人たちを想像して、浅ましいとおもいながら、わたしはもっと楽に手に入れられる方法はないかと、さらに卑怯な考えをしている。
3月21日に福島市民に向けて開催された、「福島原発事故放射線健康リスクについて」の、長崎大学山下俊一教授、長崎大学高村昇教授による講演をユーストで聴いた。
福島市民の切実なるおもいと、わざわざ現地福島まで足を踏み入れてまで講演し、一つ一つ誠実に答えようとする教授たちの姿が伝わってくる。わたしにはどんなテレビでいってることよりも、ここで教授が話してることが、いちばんなんか腹に落ちたな。

3月21日「放射線と私たちの健康との関係」講演会


おととい雨が降ってる日、職場で事務のおじさんが、外から建物に入ってくるなり、「いや〜放射能でハゲちゃったよ〜」と言ったきた。わたしはこんな時にそれはどうかとおもったが、おもうより先にゲラゲラ笑ってた。「あんた、前からだろっ」って指さして笑ってた。まわりも和んだし、久しぶりに堂々と笑った気がした。なんかこれでいいんじゃないかとおもったりしてね。
そしてなんだか、こんなとき言うのもあれだが、やっぱりわたしはまだ大人になってなかったんじゃないかとおもう。こんなものなのかな、とおもった時もあったが、やはりなってないんだとおもう。そして、わたし達の世代には、実にそういう人が多いのではないかとおもう。なぜならこんな事態になって、やっとそんなチャンスが訪れてるような気がしてならないからだ。ここまでなんないと分からんのかね、と悔しいが、今さらながらやっと、そんなハードルが見えたような気がするのだ。
とりあえず マスクなんかはずして サイナラだ。


THE ピーズ  ノロマが走っていく